| まず、始めに・・・。 |
2010年度までは、ドライフードをふやかして、粉ミルクを混ぜたもので慣らしていました。特にこれと言って問題があるわけでもない。多少、ドライフードの、メーカーを変えたりはあったけど、某フードメーカーのものをここ数年は採用していた。

今回、いちごの子(2011年度ベビー)に初めて離乳食に生食を採用した。非常にスムーズに移行でき、便の状態も良好。皮膚や被毛なども艶やかであり、これと言った問題がない。

そして、子犬を新規オーナーさまに譲渡する都合で、生食フードより某フードメーカーのパピー用のドッグフードを混ぜて与えるようにする。離乳後、約1カ月経ってからの出来事である。

生食フードの比率を徐々に少なくし、ドライフードの比率を逆に増やしていった。

生食フードの最大の欠点は日持ちがしないのと、コストがかかること。譲渡する上で負担を強いるのはあまり好ましくないので、当ケネルの食事スタイルでもある、ドライメインの生食トッピングを環境になれるまでしていただくために、比率を逆転させる必要があるのだ。

後は譲渡先の生活環境や成長具合で変化すると思われるので、一番、手に入りやすいドライフードをメインにしていくというのが、無難な選択だと思い実行していったのである。 |
| フード切り替え後に現れた変化 |
さて、徐々に比率を逆転させ数日経った頃である。生食フードメインの時と明らかに違う変化が現れた。
- 涙の分泌量の増加。
- 目やにが目立つようになる。
- 尿のニオイと色に変化。
- 便の状態と回数の増加。
これはあまりいい傾向ではない。

このような状態になるということは、明らかにフードが要因とみていい。

成分的に問題があるのではないかと思い始めた。
幼少期にあまりコロコロとフードを変えるのは良くないが、こうあまりにもひどい状況となると一旦、ドライを止めて生食フードだけを与え、他のフードを試す準備をすることとした。 |
| そこで今回、試してみたのがホリスティックドッグフード(ロビーズ・パピー)である。 |
| 実際の様子 |
まずは以下の画像を見ていただきたい。涙の分泌量が増加し、涙やけの一因となりうる状況の画像だ(左側)その後、切り替えして数日の様子(右側)
※ モデル・凛ちゃん
※ 信憑性を問われる画像ですが、気がついたら分泌量が減少していたので、同環境での撮影不可でした・・・。 |

2011.12.11撮影
⇒涙の分泌量・増加、目やにが目立つ |

2011.12.17撮影
⇒涙の分泌量・減少、目やにが目立たない |
|
切り替え後に最近涙とか目やにを拭かないな~と思って、初めて気付く。

これは、某フードメーカーのふやかし+生食フード(左側)からホリスティックドッグフード+生食フード(右側)になった時の様子の画像。
ちょっと見ずらいですが、目のところの涙の痕がなくなっているのが分かります。 |
ホリスティックドッグフード+生食フードの組み合わせにした結果、生食フードのみと同じ結果を得られた。

目やにや涙の分泌量に関しては、症状が改善傾向に向っていると判断。全体的にどのような違いが現れたかを以下の表にまとめてみた。 |
| 生食とドライフード(2社)の比較表 |
| 種類 |
便の形状 |
便の量 |
便の回数 |
目の周り |
尿の色 |
| 生食 |
黒くて固い
微量の水分
便臭なし |
少 |
1~2回/1日 |
特に問題は起きなかった |
透明に近い黄色または無色 |
| ドライ |
茶色い
水分量が多く柔らかめ
便臭あり |
多 |
4~5回/1日 |
分泌量が増加
目やにが出来始める |
黄色 |
| ホリスティック |
黒くて固い
微量の水分
便臭なし |
少 |
1~2回/1日 |
分泌量減少
目やにがなくなる |
若干の黄色または透明に近い黄色 |
|
| ※2011年12月、カリーノエンジェルケネル・独自調査によるもの |
【便の様子】
生食やホリスティックフードはご覧の通り、殆ど同様の結果であった。某ドライフードのみがやや茶色っぽい、水分が多く柔らかめであった。
驚くべきことに、便の回数や1回の量は明らかな違いがみられた。まず、ドライに変わった途端に回数が増え、1日に何回も排便をし、量が増え、重量感があるような便となった。生食の場合は、これとは正反対で、1日に1回あるかないか程度で、1日便をしないこともしばしば。量も少なく、不要な物しか排泄していないと分かる軽さ。そして、ドライになった途端に便臭。生食やホリスティックは殆ど気にならない範囲の臭い。
※便の量についてはメーカーに問い合わせ済み。消化がきちんと行われている証拠で、生食の場合、1日1回多くて2回が通常のようだ。記載通り、不要な物しか出て来ないので、必然的に便の量が少なくなるという理屈。 |
【尿の様子】
もう一つ重要なのが、尿の色。
生食の場合、ほぼ無色透明と言って良い。大袈裟だが、キレイな尿である。しかし、ドライになった途端に黄色くなる。色がかなり濃くなり、人工添加物不使用と謳ってはいるが、明らかに分かる変化である。生食は一切添加物がないというのが、尿の様子から判断出来る。ホリスティックに変えてからは、尿の色が薄くなって来始めた。ただ、生食ほどの無色透明とまではいかない。多少の添加物はドライフードには付きものであるため、添加物の良し悪しやどの程度含まれているかを把握する必要があると言える。 |
【目やになどの目の様子】
これについては以下のものが原因と考えられる。
それぞれのフードの成分を比較してみる。 |
| 種類 |
粗タンパク質 |
粗脂肪 |
粗繊維 |
水分 |
| 生食 |
チキン・18.2%以上
ホース・16.6%以上
シープ・17.1%以上 |
チキン・6.1%以上
ホース・2.6%以上
シープ・11.4%以上 |
チキン・0.5%以下
ホース・0.6%以下
シープ・0.6%以下 |
チキン・73.1%以下
ホース・77.7%以下
シープ・68.8%以下 |
| ドライ |
30%以上 |
20%以上 |
3%以下 |
10%以下 |
| ホリスティック |
23%以上 |
8%以上 |
3.5%以下 |
12%以下 |
| アガリクスI/S |
23%以上 |
14%以上 |
2.9%以下 |
10%以下 |
| ルーアス |
18.5%以上 |
7.5%以上 |
3.7%以下 |
9%以下 |
|
| ※各メーカーの表記を元に転載 |
アガリクスやルーアスは当ケネルのプードルたちが主に食しているフードで参考に列記してみた。

ドライでは他社とは圧倒的に高蛋白質・高脂肪であるのが見て取れる。この高蛋白質と高脂肪がこの度の目やにの主な原因と思っている。

つまり、過剰な摂取により、体内で必要とされている蛋白質と脂肪分が許容範囲(吸収率)を上回ってしまい、せっかく取り入れた栄養素が未消化の状態に陥り、老廃物として体外に排出しようとし、尿や便、目やになどあらゆるところで症状を発症したのではないかと推測する。

そうなると、高蛋白のものを与えるには被毛や毛艶には良いが、全体的な所を見ると、野菜などを加え相対的に量を減らすようにし、個体それぞれに合うよう良く観察をして給餌しなければいけないということがよく分かる。 |
※用語解説

粗蛋白質・・・蛋白質以外にアミノ酸やアミン類も含まれる分析値
粗脂肪・・・脂肪の他に脂溶性ビタミンなどを含んだ分析値
粗繊維・・・酸とアルカリで煮沸をし不溶残渣を測定したもの。
一般的に粗繊維が多いものは栄養価が低いとされ、目安は一般的なフードで4%以下。 |
| フードを変えたことによって起きた変化 |
| ドライの時は、明らかに涙の分泌量が増加したのをきっかけに、ホリスティックドッグフードに変えてみたのでした。 |
| ホリスティックドッグフードに変えてからしばらくすると、まず初めに便臭がしなくなってきた。色にも変化が見られる。上記表に記載した通りの様子に変化していった。 |
また、しばらくすると、涙の分泌量が減少してくる。ただ、完全になくなった訳ではなく、多少の涙の分泌はあるので100%完全に防御出来る訳ではないということを明記しておきます。

もちろん、涙の分泌量が減って来たので、目やになどが頻繁に出来ることもなくなり、ドライの時よりは神経質に目の周りを拭かなくても良い状態となった。 |
| 結論として、当ケネルの子たちに関してはこのホリスティックフードは体質的に合っているのではないかと判断した。 |
| 目やにと涙やけの予防策の一つの目安として |
| たまたま今回、子犬の離乳期~幼犬期でこのような変化が現れたのをきっかけに、改めて調査してみたが、高蛋白質と高脂肪は犬にとっては必要不可欠な成分の一つであることは間違いないが、個体それぞれ、生活環境や健康上の様子などを十分に加味して、この成分を摂取していく必要があると感じた。 |
| 特にトイプードルという犬種は涙やけは犬種を代表とする疾患の一つとさえ言われている。実際はフードによる要因も十分にあり、自分の愛犬が高蛋白・高脂質なものを与え過ぎていないか?添加物を多く含んだ食品を与えていないか?などを今一度、考慮してみてはいかがでしょうか? |
| 生食とホリスティックフードはたまたま当ケネルの子に合ったものであり、絶対的なものではないということを、念のため強調しておきます。ただ、今後、成長に合わせての工夫は十分に必要だと私個人は思っています。 |
| いろんなものを試してみる |
今回、ご紹介したフードはいずれも「悪くない」フードです。あえてこのような言い方にしておきます。ただ、分析値上では、多少、工夫しなくてはいけないものもあります。メーカーからの情報を一つの参考程度として、「悪いもの」ならば直ぐにいろんな症状が出て来ます。よく愛犬を観察し、愛犬に合った食事に辿り着くために、いろんなものを試してみると良いかと思います。 |